~「再エネ」の影にひそむ、次の環境課題~
「太陽光パネルって、寿命が来たらどうなるの?」
そんな素朴な疑問が、これからの社会にとって重要な問いになりつつあります。
日本では2012年に「固定価格買取制度(FIT)」が始まり、全国で太陽光発電が急速に普及しました。
しかし、そのブームの裏で、今後パネルの“廃棄ラッシュ”が確実にやってきます。太陽光パネルの寿命は約20~30年。2012年以降に大量に設置されたパネルは、2030年代半ばに一斉に寿命を迎えると予測されています。環境省の資料によれば、2035年以降に年間最大80万トンの廃棄パネルが発生する可能性があり、そのままでは処分場がパンクするおそれもあるとのことです。

(※①「2030年以降、年間最大約80万トンの廃棄が発生する」という参考資料の記述をもとに、2025年〜2045年までの傾向を仮の分布として構成しています。)
太陽光パネルには、ガラス・アルミ・銀・シリコンなどの有用な素材が多く含まれています。
適切に分解・処理すれば、これらを再利用することが可能です。しかし現状では、リサイクル処理の体制がまだ十分とはいえません。コストの問題や、処理ルートの整備が不十分なことから、多くのパネルが「埋立処分」されているのが実情です。
【リサイクルが必要な理由と私たちの取り組み】
弊社では、2025年3月から太陽光パネルのリサイクル処理事業を本格的に開始しました。
- 専用設備による安全な分解処理
- 素材別の分離・再資源化による環境負荷の低減
- 廃棄コストの見える化・適正処理のサポート
これらを通じて、企業・自治体の皆様と連携しながら、環境と地域にやさしい循環型社会の実現を目指しています。
【「わたしたちにできること」は何かを考え続ける】
昨今では再生可能エネルギーの象徴のように扱われる太陽光パネルですが、それ自体も資源であり「使い終わったあと」の責任が問われる時代です。太陽光パネルの廃棄や再利用の問題も含め、環境への配慮は今や世界共通のテーマとなっています。これからも様々な資源の有効活用について、日本でもそれぞれの風土に合ったやり方を今よりも考える必要があります。廃棄される太陽パネルはごみではなく新たな資源として、そのエネルギーと技術を未来に繋いでいくために、これからもリサイクル事業を真剣に取り組んでまいります。
太陽光パネルのリサイクルについてのご相談などございましたら、弊社ホームページのお問い合わせフォーム、お電話で対応させていただきます。お気軽にお問い合わせください。